ノルディックスキーのグランプリ(GP)ジャンプは18日、チェコのフレンシュタートで女子個人第2戦の予選が行われ、高梨沙羅選手がスキーの長さの規定違反で失格となった。高梨沙羅選手は暑さによる脱水症状が影響し、スキーの長さに応じて必要な体重が規定を下回った。板の長さと体重には規定があるので、ルール解説を調べてご紹介します。
冬のオリンピック競技でも、体重制限がある競技がスキージャンプだったのですね!
8月19日追加記事
高梨沙羅選手は、グランプリ(GP)ジャンプは19日の第3戦で、前日失格になった分までやってやろうという気持ちで、優勝しました。
高梨沙羅選手はさすがですね!昨日の体重規定違反で失格になったのを、気持ちを切り替えて、優勝するというのは。
世界のトップに立つ高梨選手の精神面と肉体面の強さを示してくれた第3戦の試合になりましたね!!
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長野五輪で日の丸飛行隊が大活躍していた時代がありましたが、日本が強くなったからではないと思うのですが!?暫くしてからスキー板と体重の制限のルールが改定されたようです。
実際の現在のスキーの板の長さと体重の規定はどうなっているのか見ていきましょう。
板の長さと体重のルール
ジャンプのスキー板は、普通のアルペンなどのスキー板に比べ非常に長く軽く作られており、幅はおよそ10.5cmほどになっています。
ビンディング(スキー板に靴を取りつける器具)の位置はスキーの長さに対し前方から57%以内など、細かい規定に基づいて設計されています。
ジャンプのスキー板に関連する重要なルールとして、使用できるスキーの長さをその人の体重で定めるBMIのルールがあります。
BMIルールが設けられたのは、過剰な減量による選手の健康への弊害を防ぐために定められたルールのようです。板が長くて、体重が軽い方が、飛距離が出るので、過剰な減量をする選手が目立ってきたということなのでしょうか。
スーツ、シューズ着用時のBMI数値によってスキー板の長さが決められています。
BMIで算出された数値を基準値とし、身長に対し最大で145%の長さのスキー板を使用することができます。
過剰な減量による健康への弊害を防ぐ為、体重が軽い選手はスキー板が短くなるように測定表は設定されているようです。
BMIから算出されるスキー板の長さ
スーツ、シューズ着用時のBMI ・ 身長に対するスキー板の長さ
21.0 145%
20.5 143%
20.0 141%
19.5 139%
19.0 137%
*ジャンプ競技の場合、ジャンプスーツとシューズ着用時の体重を計算値として使用。(ゴーグル・ヘルメットなし)
*2015-2016シーズン適用の数値です
*BMI(Body Mass Index)BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長
例)身長1m78・体重65kgの選手の場合
65÷1.78÷1.78=20.05になります。
身長に対して143%の長さの板(2m55)を使用できます。
高梨沙羅選手の失格の要因
高梨沙羅選手の今回の板の長さと体重の規定違反による失格は、BMI値を考えてギリギリのラインで体重を調整してきた所に、予想外の気温の高さで汗をかいて体重が減ってしまい、失格になったとようです。
選手は、飛距離を出すために、BMIを常に意識してギリギリの体重調整を日頃からされているようです。
BMIが小さくなる(やせ細っていく)につれて使える長さは短くなっていきますね。
板の長さは、長い方が風をとらえる面積も大きくなり、浮力を受けることができるので、とても重要です。
体重が増えるのは、食べなければ急に増えることはありませんが、天候・気温により汗をかいてしまうと、無意識のうちに体重が減少することは、いつでも起こりうると考えられますね。
高梨沙羅選手の場合は、板の長さと体重規定で失格になったのは初めてだったようなので、頭でルールは完全に理解しているが、初めてのことだったのが避けられなかった要因だと思います。
オリンピックシーズンに突入したばかりで、失格になったのは驚いたと思いますが、オリンピックの本番の試合でなくてよかったと考えるのがいいですね。
高梨沙羅選手は、今回の失格で、体重の調整にはさらに配慮して競技に向かうと思うので、オリンピックでいい結果が残せるように、頑張って欲しいですね!!
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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